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事例紹介

少数株主権(その3―帳簿閲覧請求)

会社の100分の3以上の株主(複数人でも合計株数があれば可)は、理由を明らかにして、いつでも会計帳簿類の閲覧・謄写請求ができます。その対象は、かなり細かいものまで可能です。

「理由」は、ある程度具体的であればオーケーです。例えば、決算書の送付がなかったり、送られてきた決算書の中のある項目がわからないとか、疑問があるとかで十分です。前回のコラムで書いたように、会社敷地を売却した、との話でも十分です。

会社は、原則として応じなければなりません。今までの経験でも、数件行ないましたが、1件も拒否されたことはなく、裁判手続を行なったのは1回だけでした。

会社が拒否できるのは、会社事業の妨害目的や、第三者に売ろうとかの不正な目的である場合です。

「会計帳簿又はこれに関する資料」というのはどんなものか、というと、決算書以外に、総勘定元帳及び補助簿、手形小切手元帳、現金出納帳、売掛金に関する売上明細補助簿、会計用伝票(仕訳帳に代用されていないもの)が入ります。

よく、法人税確定申告書その明細書や契約書、銀行通帳、賃金台帳が問題になりますが、それは含まれないとされています。

これだけあれば、会社の運営状況がよくわかります。これらは、10年間保存が義務づけられていますので、10年分可能ということになります。粉飾決算していても、分析すれば大抵わかります。

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